山口周さん「武器になる哲学」
なぜビジネスパーソンが「哲学」を学ぶべきか
①状況を正確員洞察する
②批判的な思考のツボを学ぶ
③アジェンダを定める
④二度と悲劇をおこさないために
キーコンセプト
<人に関するキーコンセプト>
01.ロゴス・エトス・パトス(アリストテレス)
論理・倫理・情熱が人を動かす
02.予定説(ジャン・カルヴァン)
努力が必ずしも報われるわけではない
「生まれつき」などない、経験次第で人はどうにでもなる
04.ルサンチンマン(ニーチェ)
①ルサンチンマン(やっかみ)の原因となる価値基準に隷属、服従する
②価値判断を転倒させる
05.ペルソナ(ユング)
人間はだれしも仮面を被っている
06.自由からの逃走(フロム)
自由とは耐えがたい孤独と痛烈な責任を持つもの。自由を投げ捨ててナチへ傾倒す
る場合もある
07.報酬(スキナー)
人は不確実なものほどはまりやすい(ネズミも不確実性のエサの出し方を好む)
主体的に関わることをコミットする、何をやるのかやらないのかを選択可能である
が、自由に行使しないマジメが多い。社会や組織が望ましい自由を手に入れるので
はなく選択することを自分自身で選ぶことが重要
09.悪の陳腐さ(ハンナ・アーレント)
①現行のシステムを所与のものとして、その中でいかに「うまくやるか」につい
て、思考も行動も集中させるというやり方
②現行のシステムを所与のものとせず、そのシステム自体をよきのものに変えてい
くことに思考も行動も集中させるという生き方
自己実現を成し遂げた人間は、実は人脈が広くない
①現実をより有効に知覚し、それとより快適な関係を保つこと
②受容(自己・他者・自然)
③自発性、単純さ、自然さ
④課題中心的(気をみて森を見失うことがない)
⑤超越性(独りでいても傷ついたり、不安になったりしない)
⑥自律性(外部の評価や愛ではなく自分自身の成長のために自身の可能性を追求)
⑦認識が絶えず新鮮(基本的なモノゴトを何度も新鮮に味わうことができる)
⑧神秘的経験(とてつもなく重要で価値ある神秘的体験をもっている)
⑨共同社会感情(人類を助けようと心から願っている)
⑩対人関係(心が広く深い対人関係があり、少数の人と特別の関係を持っている)
⑪民主的性格構造(階級、教育、政治、人種等に関係なく誰とでも親しい)
⑫手段と目的の区別、善悪の区別(倫理的で目的にひきつけられる)
⑬哲学的で悪意でユーモアのセンス(悪意、優越、権威ではなく哲学的)
⑭創造性(天真爛漫な独創性、発明の才がある)
⑮文化に組み込まれることの抵抗(社会の規制ではなく自らの規制に従う)
11.認知的不協和(フェスティンガー)
自分の行動を合理化するために、意識を変化させる生き物(合理化する生き物)
人が集団で何かやるときには良心は働きにくくなる(大企業で起こりがち)
13.フロー(チクセントミハイ)
フローの状態(ゾーンに入る)と次のような状況が発生する
①過程の全ての段階に明確な目標がある
②行動に対する即座のフィードバックがある
③挑戦と能力が釣り合っている
不安→強い不安→覚醒→フロー→コントロール→
④行為と意識が融合する
⑤気を散らすおのが意識から締め出される
⑥失敗の不安がない
⑦自意識が消失する
⑧時間間隔が歪む
⑨活動が自己目的的になる
14.予告された報酬(エドワード・デジ)
「予告された報酬」は創造的な問題解決能力を著しく毀損する。つまりアメは害悪
でしたかないということ
<組織に関するキーコンセプト>
非道徳的な行為も許される。ただし、よりよい統治のため(冷徹な合理者であれ)
16.悪魔の代弁者(ジョン・スチュアート・ミル)
あえて「難癖」をつける人の重要性(多数派にあえて批判・反論する重要性)
(ケネディのキューバ危機も、ロバートに悪魔の代弁者を担わせた)
17.ゲマインシャフトとゲゼルシャフト(フェルディナンド・テンニース)
血縁から社会への昇華(日本の近代。現代はSNSが二枚目の名刺になる可能性)
18.解凍=混乱=再凍結
変革は慣れ親しんだ過去を終わらせることで始まる
(日本の時価総額はバブル以降、下降の一途、同じ目線で良いのか)
19.カリスマ(マックス・ウェーバー)
支配を正当化する3つの要素「歴史的正当性」「カリスマ性」「合法性」
(天与の資質のある人がリバースエンジニアリング、すそ野の広い共有できるか
20.他社の顔(エマニュエル・レヴィナス)
「分かり合えない人」こそが学びや気づきを与えてくれる
21.マタイ効果(ロバート・キング・マートン)
「おおよそ、持っている人は与えれて、いよいよ豊かになるが、持っていない人
は、持っているものまで取り上げられるだろう」
「いいやつだけど、売られたケンカは買う」という最強の戦略
23.権力格差(ヘールド・ホフステード)
上司は、自分に対する反対意見を積極的に探せ
24.反脆弱性(ニコラス・タレブ)
「工務店の大工さん」と「大手ゼネコン総合職」はどちらが生き延びるか
以上 今まで考えられるようで考えられなかったので気づきになりました