大前研一ポストコロナ時代の稼ぎ方
日本の危機をどう克服するか、これは生産性の向上と高収益企業に学ぶこと、明日から所属でもできる、やってみる
<パート1>生産性を高める経営
〇低下する日本企業の稼ぐ力
理由①デジタルディスラプション:自動車・旅行業界のビジネスが崩壊
②グローバル化の罠:買収はできても経営ができない
〇日本が直面している課題
②政府のマイクロマネジメント(同一労働賃金指導すべきでない)
〇企業の稼ぐ力を高めるための論点
①間接業務の生産性の向上(ホワイトカラーが多い)
社員の能力を高めるか思考能率の高い人を採用
間接業務を時間単位で確認し、4割削減する
間接業務テック企業を活用(リーガル・会計等)
②中管理職の存在意義はあるのか
トップが直接社員に伝達する仕組みにする(例:シャープ)
③どのような人材・機械ポートフォリオを構成するべきか
社内・社外・自動化に分け、社内も正社員・非正規でわける
④労働力不足をどう解決るするか
ドイツは正社員もリストラできるよう法改正(労働コスト削減)
⑤従業員の子育て支援はどうするか
在宅勤務をうまく使う(コロナ禍を維持する)
<事例:スキャンマン>
1.業務を属人化させないためにマニュアル化
「TeachME BIZ」を使い、「CASTER BIZ」でアウトソース
2.バックオフィス効率化ツールを使う
「050PLUS」スマホあらかける電話料金が安くなるIPアプリ
「GSUITE」ビジネスのグループウエア
「Trello」タスク管理ツール
「LINE WORKS」ビジネスチャットツール
「CASTER BIZ」オンラインアシスタントサービス
「NP後払い」ネットプロテクションン社の立替サービス
「MISOCA」請求書等のクラウドサービス
「free」クラウド会計サービス
「Smart HR」労務手続等の人事総務ソフト
<事例:マナラ>残業ゼロにする仕組み
①定時退社を遵守 最初は大ブーイングのため、業務の棚卸を徹底
②システム化 社内の会議資料ワード1枚、会議30分、予定表開放
③アウトソーシングの徹底
④やりがいを持たせる「挑戦」とし、権限移譲
<経営戦略のWLB>佐々木常夫氏
仕事の進め方10箇条の徹底
①計画主義 仕事の計画策定の重要度を評価する(すぐ走らない)
②効率主義 最短コースを選び、通常業務は早さを尊ぶ
③フォローアップの徹底 業務遂行の冷静な評価を行い、レベルアップ
④結果主義 プロセス努力も理解するが結果主義
⑤シンプル主義 事務・管理・制度・資料はシンプル
⑥整理整頓主義 仕事の迅速性につながる
⑦常に上位者の視点 上の立場での発送は仕事の内容を高度化する
⑧自己主張の明確化 他人の意見もよく聞き、主張する
⑨自己研鑽 向上心を失わない
⑩自己中心主義 自分を大切にするのは人を大切にする
リーダーとして
勇気と希望を与え、会えてよかったと思え、一緒に仕事をして楽しく成長できると感じさせてくれる人(思いやりと真摯)
①自分なりの考え方を確立させる、常に当事者意識・主体性を持つ
②目的を明確に、自分のミッションは何か(成果と人材育成)
③優先順位を決める(仕事の断捨離)
④仕事の効率化はコミュニケーションと両輪で
⑤その人の合わせた対応で強みを引き出す
⑥多くを語るな、多くを聞け
⑦時間的余裕を持つ
<仕事に取り組む姿勢>
①目の前の仕事に真剣になりなさい
②欲を持ちなさい、欲が磨かれて志になる
③自分を偽らず素のまま行きなさい
④人は自分を磨くために働く
⑤それでも人を愛しなさい
<パート2>高収益企業の研究
高収益企業から学ぶべきこと
①バリュープライシング(キーエンス)
④マーケティング・ブランディング(ファンケル・ゴールドウィン)
⑤プラットフォーム(FB,エムスリー)
企業価値とは、事業の質(つよみ、障壁、競争優位、ストーリー)
×
ヒトの気質(経営陣、組織運営、企業文化)
×
経営の洗練(戦略、高収益のこだわり、ガバナンス)
将来のフリーキャッシュフローの現在価値の合計
<強い会社を作る条件:日本電産>
1.意識改革
「スピードと徹底」という企業文化の会社に変身させて、
市場ナンバーワンのポジションを得る
2.スピード
スピードは競争に打ち勝つ最大の武器。世界中のの競合より
対応の早い会社にする
3.営業機関車化
営業を一軍化して会社を引っ張らせる(営業が市場の声)
プロダクトアウト(製品ありきにしない)
4.ダントツのコスト追求
業界最安値の体制をつくり競争に打ち勝つ
5.損益の週次管理
予算を1週間ごとにつくり、フォローする。未達体質の特効薬
〇「すぐやる」「必ずやる」「できるまでやる」がバックボーン
〇優れた会社の3要素
①経営者のリーダーシップ
②経営手法
③企業カルチャー