tsuiteruarigatougozaimasu’s blog

ツイテル感謝しますありがとうございますを大切に生きていきます

戦略脳を鍛える 御立尚資著

ライフネット生命岩瀬大輔氏がお勧めしていた著書を久しぶりに読み返しました。メドレーの取締役になっていたのはどんな経緯なのか、ふとそんなことまで思っていました。視野が広がっていきつつあるので、苦手な分野をコツコツと。。。

 

久しぶりに読んで、企業を見る目、チームへの協力などいろいろと気づけたので

有意義でした

【第1章 インサイトが戦略に命を吹き込む】
1.ユニークさが勝てる戦略の鍵

NASAは一見不可能な目標を達成するために、既存の組み合わせで工夫

織田信長は、鉄砲三段打ち・焙烙火矢には鉄船にするなど弱点を克服

・企業戦略にも定石を超えたパターンが必要

2.戦略プラスアルファを生み出す技

・ユニークな戦略=定石+インサイト(スピードとレンズ(物の見方)

・レンズは体得するしかない

【第2章 思考のスピードを上げる】

1.スピードはパターン認識+グラフ発想+シャドウボクシング

・戦略論のエッセンスとパターンとして認識し、グラフ発想で仮説をつくる

・右脳と左脳を最大限使って検証、再検証をシャドウボクシングする

・会社が危機状況に陥った場合には、Aパターンが使えるか、

 BとCを組み合わせるかなどを当てはめる、それをグラフ化(ビジュアル)

・エッセンスをパターン化するためには以下の通り

 <コスト>

 スケールカーブ:生産規模の大きさがコストに直結する業界

         生産規模・コスト・市場価格をグラフで表す

 エクスペリアンカーブ:同種の生産では経験でコスト低下可能

            スケールメリットと顧客視点のスコープメリット

            コスト構造をしっかりみることが重要

 <顧客系のコンセプトワード>

 セグメンテーション:一般的には市場だが、自社製品や自社営業でも応用可能

           (人口:若年層や高齢層、地域・気功、嗜好)

 スイッチングコスト:乗換コストを高めることで顧客ロイヤリティ高める

           マイレージ、百貨店のポイントカード、ハイブランド

 <構造系のコンセプトワード>

 V字カーブ:横軸に規模、縦軸に利益で業界を研究

 アドバンテージマトリクス:

  規模型(自動車、半導体)規模が大きくなれば差別化可能

  特化型(出版、医薬系)規模化も可能、ニッチなど

  分散型(カフェ、美容室)規模化はできないが、利益はあげられる

  手詰まり型(セメント)他社と差別化困難、みんな儲からない

 <競争パターン系のコンセプトワード>

 ファーストムーバアドバンテージ:先行利得(シェアを獲得し競争優位)

                  マヨネーズのキューピー

 プリエンティブアタック:全地域全年齢で一気に攻めること

 <組織能力系のコンセプトワード>

 タイムベース競争:新商品の開発スピード

 組織学習とナレッジマネジメント:結果を出す人材のの秘訣を共有

 (参考)

  戦略市場経営(アーカー)、BCG戦略コンセプト(水越豊)、

  企業参謀(大前研一)、競争戦略(ポーター)、知識創造企業(野中)
2.グラフ発想でスピードをシミュレーション

 ・言語だけでなく、右脳を使ってビジュアルでイメージする

 ・図も有効であるが、グラフ化するほうが数字で説得できる

 ・グラフから脱平均(攻め筋)をみつけることができる

3.右脳と左脳でシャドウボクシング

 ・仮説を立てながら「既存の理論」と「現場」をいったりきたりする

  知的ゲームが本当の学問

 ・仮説が事実によって裏切られる世界を「新しい謎」として受け止め

  事実追及できるかが勝負

 ・右脳のアイディアを左脳で論理的に説明し、認めさせること

 ・ものごとを攻めと守り、デフレで売れないとマックで何が売れているかを

  二重人格で考えることがインサイトを体得できるコツ(幽体離脱

 ・意識的にスピードをアップすること

【第3章 三種類のレンズで発想力を身に着ける】

・レンズは拡散・フォーカス・ヒネリレンズに分別できる
 拡散:ホワイトスペースの利用(市場以外もみて市場にする)

    クラフトは、イタリア料理の為に溶けやすいチーズで売上を伸展

    競争相手がいるナチュラルチーズではなく、用途に応じて市場拡大

    バリューチェーンを拡げる

    トヨタ:車、割賦、保険、携帯、車検、修理まですべてをカバー

    川上から川下、ライフタイムバリューの時間軸

    練習問題:パン屋さんでシュークリームをつくる、宅配をする、

         業態を変化させるなど

 フォーカス:ユーザーになりきる、現場にいき、事実を把握しデータ化して

       枠組みに落とす、抜けていることを調べる

       ただし、数値を集めるだけではダメ、なりきって不満を探す

       この裏側で誰に何を提供すれば良いか考える
       どんな商品をどんな刺激で購入するかを考える

       服には寛容で、食品は徹底的に安いものを買う人もいるので

       徹底的に観察して、徹底的にユーザーになりきる

       いわゆるカスタマージャーニーをしっかり考える

       テコを効かせる:広告なのか、人事異動なのか

       ツボを押さえる:リピーターを増やす戦略はどこか

 練習問題:ユーザー目線で量や価格に注目し、ミニシューを創作、

      フリーペーパーに広告、宅配を始めるなど

 ヒネリ:逆張りする、不況の時に不動産を購入、M&A、地方を攻める

    特異点を探す、既存商品とライバルの特異点に注目して開発 

 練習問題:新規出店が流行しているときに1店舗のみで宅配する

     1人で10個買っていく特異な顧客に注目し、宅配する囲い込み

     アナロジー:のりとごはんが別々のおにぎりに注目し、

           自分で作るシュークリームを販売

 

 【第4章 インサイトを生み出す「頭の使い方」を体験】

・ユニークな戦略=定石+インサイト

     =定石+(スピード+レンズ)=戦略のエッセンス

     スピード:パターン認識+グラフ発想×シャドウボクシング
     レンズ:拡散、フォーカス、ヒネリ

・体得するためにはどう「頭を使うか」

 練習問題:投資ファンドの代表に就任して、不動産ファンドを検討

 ①仮説のタネを考えるためにデータ収集(着工件数、仲介業の市場規模)

 ②シャドウボクシングで、良い面悪い面をいったりきたりする

 ③他国の例を見る、過去の例をみる、家を引き継ぐので不要と考える層が多い

 ④競合優位はどこなのか、不動産を証券化し、販売することが自社なら可能

 ⑤ロイヤリティは、良質な物件を低価格で販売し次回も使ってもらう

 ⑥①から⑤をまとめて戦略にする

【第5章 チーム力でインサイトを生み出す】

・異質な人材を組み合わせる

 1人から全員の力でやることがユニークなものを生み出すコツ

 多様性からの連帯(メンバーの選定が大事)

 チョモランマ登頂の際に一流のクライマーばかり集めても成功しない

 (千両役者だけではいい舞台は打てない、女形も黒子も子役も必要)  

 

以上